2軒目は近所のバー」連動

事件のそばにバーがある

2009-05-16 15:27:35

太宰治賞に柄沢さん

[記事]

 「まさかと思った」。多くの作家を送り出してきた(筑摩書房、三鷹市共催)に輝いた、さいたま市桜区の柄沢昌幸さん(40)は、受賞の知らせに声を弾ませた。
 長野県上田市出身の柄沢さんが小説家を志すようになったのは中学時代。SF小説にはまり、人知れず、短い小説を書きためるようになった。地元の高等専門学校で土木技術を学び、東京電力に入社。栃木県や新潟県でダムの建設、保守管理などに携わった。
 36歳の時、16年間勤めた同社を辞め、本格的な執筆活動に入った。「それまで募っていた思いが爆発した」と振り返る。アルバイトをしながら、地方紙が主催する文学賞などに作品を送り続けたが、片っ端から落選した。
 将来の不安で何も書けなくなった時、「本当に書きたいことは何か」を考えた。たどり着いたのは、自分が経験してきたことだった。
 受賞作「だむかん」は、ダム管理事務所に出向を命じられた電力会社の社員が主人公。「洪水が起きるまでやることがない」という生活の中で、徐々に人格が退廃していく過程を丁寧に描いている。審査員を務めた評論家の加藤典洋氏は「人間の描き方に非凡さを感じた」と評した。
 7日に40歳を迎えたばかり。これまで、小説を書きためた大学ノートは、段ボール1個分にもなる。「まだまだ書きたいことがたくさんある。10冊は出版したい」と意欲を見せた。

東京會舘+シェ・ロッシニ(東京都)の近所のバー
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